先の埼玉県知事選挙では、「日本一のNPO立県宣言」を掲げた上田清司さんが当選し、今後、4年間の県政を担うことになりました。上田新知事からは、NPO支援のための基金設立など、すでに積極的な提案がなされています。
そこで、真に意義と実効性のあるNPO施策が展開されるために、県内のNPO・市民団体のみなさんとともに、埼玉県のNPO施策について上田知事と語り合う会を企画しました。
県内のさまざまなNPOの現状をふまえ、これからのNPOと行政の関係がどうあるべきかについて、直接、知事と多くのNPO関係者と意見交換ができる場をもちたいと考えました。
●日 時 2003年11月12日(水) 午後7時〜8時30分
●場 所 埼玉教育会館 201会議室
●参加者 県内各地域・分野のNPO関係者および関心ある人 167人
●主催/共催 (18団体)
NPO法人荒川流域ネットワーク
おおみや・市民の会
NPO法人越谷NPOセンター
NPO法人さいたまNPOセンター (事務局・連絡先)
埼玉県環境保護団体協議会
埼玉県生活支援サービスネットワーク
埼玉国際協力協議会
埼玉・子どもねっと
埼玉日本語ネットワーク
埼玉ワーカーズコレクティブ連合会
NPO法人彩の子ネットワーク
NPO法人自立支援ホームとことこの家
NPO法人生活介護ネットワーク
新座子育てネットワーク
パーソナルアシスタントサービスのっく
NPO法人フリースクールむさしの学園
見沼田圃保全市民連絡会
NPO法人みんなのまち草の根ネットの会●内容
○開催の趣旨説明 (NPO法人さいたまNPOセンター 赤石和則 代表理事)○知事の「あいさつ」 (上田清司 知事)
○主催・共催団体との意見交換
1) 「NPOの時代」についての基本認識 なぜNPOなのか?
(NPO法人フリースクールむさしの学園 望月泰宏 代表理事)2) 「協働のあり方」についての基本認識
(NPO法人みんなのまち草の根ネットの会 高橋さきえ 事務局長)
(NPO法人彩の子ネットワーク 末吉一美 理事)3) 行政(県庁)の政策立案過程の市民(NPO)参加(情報交換、協議の場など含む)について
(NPO法人さいたまNPOセンター 西川正 事務局長)○「提案」をもとに会場との意見交換
※当日、会場では、『「NPO立県」私の提案・私の意見』の用紙をお配りし、参加者のみなさんから、いろいろなご提案をいただきました。
●採録
○開催の趣旨説明 (NPO法人さいたまNPOセンター 赤石和則 代表理事)
皆さん、こんばんは。急な呼びかけにもかかわらず、たくさんの皆さんにおいでいただきまして、ほんとにありがとうございます。本日呼びかけをしました18 団体ありますが、代表して、簡単に、この間の経緯、なぜこういう集会を、今日持ったかということについて、説明したいと思います。
これからごあいさつ申し上げる内容は、私個人が考えていることでございます。全体の代表ではございますが、内容まで、きっちり詰めた訳ではございませ ん。ここが、NPOの議論の難しいこところでありまして、これから私が申し上げる経緯は、私がこの間、関わってきたことのご説明を申し上げるということ で、ご了解を受けたいと思います。
知事の選挙のときに発表されたマニフェストの中に、「日本一のNPO立県宣言」として、1年以内に実施する方針として、NPOの育成支援のための施策を つくるんだという、ご提案がありました。私たちは、この提案を受けて、第一には、この提案を私たちは歓迎をしたい、真正面から受け止めて、私たち自身が NPO、NGOを活動していくときに、この提言を歓迎する立場から、ぜひ知事の具体的なお話を聞きたい、というのが第一の理由でございます。
第二はですね、しかしながら、その一方で、埼玉県のたくさんの皆さんがNPO、NGOの活動をしておりまして、必ずしもですね、私たち自身も、今回の主 催をした18団体もそうなんですが、なかなか実態については十分に把握できている訳ではございません。その意味で、せっかくの知事のご提案を、再び、私た ち自身が具体的に活動する上で必要な施策をつくっていただくために、私たちの埼玉県における実態をよく知事も分かってもらいたい、ということがございまし た。ということで、私たちは、急の話だったんですけども、取りあえずは、さいたまNPOセンターが関係している皆さんにお声がけをしまして、今日の集会に 至った経緯であります。
もとよりですね、私たちは、今申しましたように、たくさんの団体がある中で、わずか18団体が主催したということで、私たちだけがですね、県内全体を代 表しているつもりはございません。あくまでも、急な呼びかけで、お声をかけさせてもらったところで、18団体に呼びかけをさせてもらったということでござ いますので、どうぞ、今日の機会を是非大きく活用して、今日をきっかけにして、まさに知事の言われる「NPO立県」にふさわしい、関係をつくっていってい ただければと思います。
最後にですね、とは言いながら、たくさんの皆さんにおいでいただいて、いわゆる時は金なりという重要なことわざがありますが、今日は、限られた90分、 知事は最後までご同席いただけるとお聞きしておりますので、最後までおいでいただくというのは、大変ありがたいことでありますが、逆に、この90分の中 で、皆さんお一人お一人にどれだけご意見いただけるのか、私は自信がございません。そこでですね、せっかくお集まりいただきましたので、なるべく皆さんの お声が知事に伝わるかたちで、いろいろ工夫をいたしました。そのことについては、後で説明をいたします。あくまでも、何人かの人間がまず問題提起、発言を させてもらいますけど、皆さんのお考えについても、ちょっと工夫をもって、一つ一つお答えいただくことはできないと思いますが、知事の方に必ず伝えるよう なかたちで、努力しますので、ご意見をいただければありがたいと思います。どうぞ、今日はよろしくお願いします。ありがとうございました。
○知事の「あいさつ」 (上田清司 知事)
NPOのみなさん、こんばんは。まだ若葉マークが取れておりませんが、3か月目に入りました、知事の上田清司ございます。今日は有意義な会にお招きをいただきまして、ありがとうございます。と、言いながら、内心、少しおっかないなあというふうに、思っています。
私自身、実は、ミスターNPOと言われた河村たかし代議士と大の仲良しで、私みたいに品のいい人間と、彼みたいに品の悪い人間が仲良くというのもおかし いんですが・・。実は、私、税制を勉強しておりまして、本法の方を河村さんが担当して、新進党時代に、一緒に出して、実は、税額控除の問題も規則に入れる ところまで成功したんですが、当時、大蔵省から、法案に附則を入れたということで、自民党の国対の方に、それをもってですね、急遽、委員会をストップさせ て、修正案をつくって、それで附則を入れることができなくなりまして、それを入れて合意すれば、5年以内に税額控除の法律をつくるということで合意をして おりましたので、それを突き返しましたので、私は、今のNPO法は、法人格だけになっておりますので、いい活動をしてるところに、どんどんお金が寄付をさ れる、そのお金をもって、またいい活動をすると、そういう仕組みにするのが一番いいというふうに思っています。県とか市町村が1円も出さなくても済むよう な、そういうNPOが、私は、理想だというふうに思っておりますので、ただ、できるだけ、私自身の考え方、「官から民」、「国から地方」というこの大きな 流れをつくりたいと思いますし、NPOの各団体の方々が、これだけいろんなかたちで、地域や、あるいは行政の中にお力を貸していただく中で、いわば地域社 会と行政の協働、ともに働く共働もありますし、協力して働くという部分もありますし、そういう部分をいろんなかたちでつくっていって、本当に共生と連帯の 社会ができれば、なおいい。こんな思いもありますし、また、寺銭のかけない国家になっていると思います。一番、世界で評判の悪い日本中央競馬会の寺銭は 25%で、75%を国民というかファンに還元しているんですけども、それでも、だいたい8%から12%ぐらいです。そうした競馬などの人件費は。しかし、 行政は、特別なとこを除けば、だいたい4割ぐらい人件費にお金がかかって、100億、国民から税金をいただいたら、40億人件費に使って、60億しか返さ ないという、評判の悪い日本中央競馬会よりも悪いという、ことでありますので、私は、そうした部分を、本当に国民に、国民が稼いだお金を国民に還元できる システムをつくるには、たぶん、志木市みたいな実験が有効なのかな、というふうに思っておりますので、そういうことも含めまして、環境問題からいろんな問 題、NPOで活躍をしていただいておりますが、そうしたことについて、行政の中にどれだけ、私たちからすれば取り入れたい、皆さんからすれば、積極的に関 わって、自らの理想とするところ実験していただきたい、こんなことではないかなと思いますが、今、いろんなかたちで、知事なろうと思って準備してなった訳 ではありませんので、マニフェストも若干、先走りの部分もありますし、全部が全部、100%検討に検討を重ねてやった訳ではありませんので、今、少し急い で準備をしているところですので、それについてはご理解をいただきたいと思っています。しかし、約束したことは必ず守る、これが私の生き方ですので、頑 張っていきたいと思います。どうぞ、よろしくお願いします。
○主催・共催団体との意見交換
● 赤石 私以外に、4名が壇上に上がっています。それぞれから、こんなことが実際にある、こういったことをしてもらえないかという提案も含めて、主催団体の 中から代表して4人に、お考えを話していただきたいと思います。知事、恐縮ですが、3つのテーマがありまして、テーマごとに一人5分で話をいたしますの で、それを受けて、ご見解をいただければありがたいと思います。
(4名の紹介)
それでは、さっそく、望月さん。「NPOの時代」、「NPO立県」ということがありますけれど、それについての基本認識、総論的なご意見をいただきたいんですが、なぜNPOなのか、私たちにとって基本的なことについて、どうぞよろしくお願いします。1) 「NPOの時代」についての基本認識 なぜNPOなのか?
(NPO法人フリースクールむさしの学園 望月泰宏 代表理事)●望月 今日は、上田知事がお住まいの志木市から来ました。志木市で、NP O法人フリースクールむさしの学園をやっています。なぜNPOか、という例として、私自身が関わってきたことを申し上げさせていただきます。私、40 年弱、塾をやっています。でも、15年ぐらい前から、いわゆる不登校、当時は登校拒否と言いましたけども、その子たちが増えてきました。で、私は塾の中で対応してました。しかし、だんだん増えてくるにしたがって、塾の中 ではできなくなり更に相談も増えてきました。そこで必要性に迫られて、NPO法人をつくり、そういう不登校とか、引きこもりとか、発達障害に関わる教育相談および学習支援 を、今、続けています。NPOがなぜ必要かと言ったら、やはりニーズがある からなんですね。
もう一つの事例として、私は、今、「子育てに悩んでいる親の集い」連絡会を、県内32団体と協働してやっています。結果的には成功した訳ですけど、どう して、それが 成功したかというと、例えば、生まれてから学校に入るまで は、子育てに関わる問題は行政では福祉関係が関わり、4月1日に小学校に入学すると、これが育委員会になるんですね。次に、中学3年を卒業しますと、今度 は、健康や福祉が関わるようになります。行政は必ず縦割りですから、連続性がない訳ですね。でも、子育ては、常に連続性を持ってるわけです。行政にいくら 「子どもの諸問題の連続性」を訴えても、つながる訳はないんですから、じゃあ、民間でつなげよう よという発想なんです。
現在、32の団体が一つで活動しています。現在まで、4回、全体会とか相談会とか開催しました。そして、今月はさいたま市、来年は川越市、それから越谷市も予定しています。このような小回りのきく活動は行政はそれをできない、特に、県は。それは、民間だからでき るんですね。
ニーズがあるから行政サービスが行われるわけですが、行政はどれだけ行政サービスが できるかというと、やはりすべてのニーズに答えることは無理です。できるものもありますけども、行 政は全能の神ではありませんから、できないものも多くあります。また、さらに、経済的にも右肩下がりという状況からいくと、どんどんできないことばかりが 増えていく。それでも、なおかつ、問題解決をしてほしい というニーズは常に確固としてある訳ですね。そして、解決されないニーズを 避けて通ることのできない人間もいる訳です。で、彼らは、そのニーズに対応するために、まず、動き出します。ある意味では、ミッションだと思います。それ が、NPOのきっかけ。ですから、われわれNPOというのは、様々ニーズに対して、様々な活動をしている訳です。大きいところもあれば、3人とか いう小さいところもあります。でも、それぞれ、自分にプライドを持って、自 分たちの活動を専門的に追求している訳です。そういう意味では、自己決 定、自分の意志でNPOをやっている、これは、NPOの皆さんは確認してると思うんで すが、是非とも、行政もその辺は理解してほしい。ですから、行政がやれとい うからやるんじゃないんです。基本はそこにある訳です。私たちは自分の意思決定でやるんです。そこのところを行政がどれだけ共有できるか、そこがポイント ですね。
行政はNPOとの協働をよくボランティア、ボランティアといいます。NPOと協働すれば安上がりとでも考えているようにも思えます。それはおかしい。別にお金がほしいと言うんじゃないんですね。我々が必要だからやってるんだか ら、それを前提の上で、協働してほしいということを行政が認識して欲しいのです。僕はお願いごとは嫌いな んですけど、やはり、上田知事のトップダウンで、行政職員の意識改革を遂行してほしい と、私は思います。ただ、そのときに、行政の中だけで意識改革をしようしても、これは無理です。やはり、我々NPOと、いわば平等に、そして持続的に議論 する場面がなければ、これは無理だと思います。そういう議論と活動の中で、意識改革が行 われるんだと、私は思います。そのためには、NPOが担うもの、または、協 働に伴う責任、それから、NPO推進室が我々の窓口ですけども、NPO推進 室が窓口でも、NPOに関わっているのは全庁的なんですから、どうしたら全庁的に我々と会議ができるのか、その辺も考えておいていただきたい んです。
それから、私たちは、これは、NPOの皆さんにも言いたいんです が、やはり、要求型であってはならないと思うんです。我々は、もしも、行政と 真の協働を持続しようと考えるならば、その協働作業は、私たち自身が自立していくため の一つのプロセスとして考えることが大事だと思うのです。
NPOの活動は行政のためにするんではない んです。我々が住んでいるまち、我々が住んでいる国を、県を、少しでも、楽 しい、過ごしやすい、自分たちのものにするためにやるわけであって、私たちは仕事を与えられてやるんじゃないということだけは、行政もNPOの方々もここ で確認 したいと思います。
そういう訳で、NPOと行政が対等に、かつ持続的に議論する場所を、NPOと一緒につくりましょう、と上田知事さんをはじめ行政の方々に呼びかけたいと思います。お願いはイヤなんですけど、よろしくお願いします。●赤石 ありがとうございました。それでは、知事、ご見解をお願いします。
● 知事 何気なく聞き惚れてました。とにかく、目的が、いいと思います。要求型であってはならないと、誰のためにやる訳でもないと、自分たちの思いを実現す るために、地域でも、また、自立的にやるんだということで、大変ありがたいなと思いました。我々も、NPOを取り組んでいきたいという思いはありますが、 それは、行政の下請けにするためにやっちゃいけないなあということだけは、意識しておかなくちゃいけないなと思いますね。ともすれば、少し節約したいとい うような、こういう発想ではいけないと思いますね。いかに、市民の人たちが、何らかのかたちで、個々に参加するというんじゃなくて、一つの団体、グループ として参加していただくことで、はっきりした責任も分かるということでですね、そういう意味での、行政に参加していただく、あるいは、行政と協働していた だくということが一番いいのかなというふうに思っています。
なかなか、新しい概念でこれは出て来ているとこですので、行政側も、まだ、どんなふうにこれを取り扱っていいかということが分かりづらいと思っていま す。私自身も、まだ、分かりづらいですし、はっきり言って。一所懸命、法案を進めた人間のくせに、そういうことについては、まだまだ、新しい発見ですの で、これから、どういうふうになるのか、そのうち、はっきりしてくるのかなあと思っています。●赤石 よろしいですか。はい、ありがとございました。
それではですね、次にお二人から、もう少し具体的にお話をいただきましょう。テーマとしては、さっき、知事もおっしゃいました「協働のあり方」。行政と NPOの協働のあり方というのを大きなテーマにしながら、もっと具体的な例を出していただきながら、お二人から発言をいただきます。その後で、また、知事 からご見解をいただければと思います。それでは、最初に、高橋さんから、どうぞ、よろしくお願いします。
2) 「協働のあり方」についての基本認識
(NPO法人みんなのまち草の根ネットの会 高橋さきえ 事務局長)
(NPO法人彩の子ネットワーク 末吉一美 理事)●高橋 草加市を範囲にして活動しているNPO法人みんなのまち草の根ネットの会です。私は、その事務局長をしております。
みんなのまち草の根ネットの会というのは、草加の市民と市民のネットワークで結んで、その活動の中から見えた課題を検討、研究をして、行政につないでい く、提言していく活動をしております。私たちの活動の中から、行政とパートナーシップで実践しているものもあります。それから、行政がする施策に参考に なった活動もあります。「子育てサポートさくらんぼ」、「冒険あそび場ネットワーク草加」、それに、今年の4月から、草加の市庁舎の中に、私たちの会の 「国際相談コーナー」というのが開設されました。そのような事業がそうです。
草加市の方も、市民と協働が必要だと思い始めていたようで、その体制づくりのために、「パートナーシップまちづくり条例」や「ふるさと応援基金」をつくり ました。「パートナーシップまちづくり条例」は現在、議会で審査中です。「ふるさと応援基金」は今年度、公募になるようです。そのつくり方ですけれども、 市民の懇話会でつくりまして、行政の事務局案というものは一切出さずに、私たち市民が、まちづくり条例もふるさと応援基金の設置条例も、素案をつくりまし た。市民が日頃感じている、活動の中からみている「問題点」を出し合いながら、どういう協働であったら、まちづくりが盛んに行われるかというのを、検討し て、素案をつくりました。是非、知事も、マニフェストで基金ということをおっしゃって、基金の準備も始められるようですけれども、私たちNPOがどういう ことを望んでいるのか、どうあったら私たちの本来のミッションに専念できるか、生の声を聞いて考えてほしいなと、強く思います。
先日、皆さんのなかにも参加された方がいると思うのですが、埼玉県で、拠点として宮原の土木事務所の跡をNPOの事務所にどうか、下見をどうぞとお声を かけられてました。ただ設置するというんじゃなくて、下見をどうぞというところは、NPOの方の意向を聞いてくれたのでしょうね。ただ紙のアンケートだけ ではなくて、NPOがどういうものを望んでいるかというのを、これからももっと生の声で聞いてほしいと思います。
また、草加の話に戻って恐縮なんですけれども、今年の4月から、私たちの会では、草加市から、まちづくりセンター検討事業という調査助成を受けていま す。今までの行政なら、コンサルタントにぱっと丸投げをして、どこかの行政体と同じような構想案ができるんでしょうけれども、草加市では、私たちの会に、 草加市民が望むまちづくりセンターというのはどういうものか、研究調査してみないかという話をいただきました。それで、今、一所懸命、研究したり、それか ら市民の声を求めたりしてまとめています。このようなきことは、私たち会のメンバーにとっては、エンロールされ、コンサルタントではできにくいことができ ると考えています。NPOって様々ですので、是非、紙ぺらのアンケート調査でみんなの意見が聞けた、回答数でどうこうするのではなく、私たちの生の声を聞 きながら、これからの埼玉県をつくっていってほしいと思います。以上でございます。
●赤石 ありがとうございました。それで、もうひとかたに、お話を聞かせてもらった上で、知事のご見解をいただきたいと思います。では、末吉さん、どうぞよろしくお願いします。●末吉 お二人のように饒舌ではないので、原稿を読ませていただきます。
私たち、彩の子ネットワークは、県域を結んで、子育てのネットワークをやっている訳ですけれども、子育てからはじめ一生を通じたお互いを支え合うための ケアを大切にしているネットワークなんです。私たちのネットワークでは、広い視野をもって考え、違いを認め合いながら、それぞれがこれからのよりよい生き 方を探し、新しい価値を見つけていくことを大切にしてます。誰もが自らのバリアをほどき、お互いを認め合うことで、一人ひとりが生きやすいコミュニティの 実現が可能になると考えています。
お手元に資料が渡っているかと思いますが、それを使いながらお話ししたいと思いますので、ご用意ください。子育てから始まってはいるんですけれども、介 護に至るまで一生を通じて、ほんとに誰もが自分の人生を生きることを保証されていくにはどうあったらいいか、今までの社会では、ケアに要する労力の大きさ だったり、価値は社会的には見過ごされてきたと思うんですね。そうした社会のひずみの現れとされる虐待やDV、いじめ、不登校、公害、環境、国際問題、雇 用、介護などの様々な問題は、個人や家庭の問題だといって片付けられる問題ではなく、社会全体の課題としてとらえ直す必要があると思います。これから少子 高齢化社会を迎え、人が生きていくための地域、そこでのケアをすること、命を養うことを含めた地域活動がますます重要な意味を持ってくると思います。人と しての生き方を考えて、担い合っていくことは、社会の成熟と発展のためにも必要なことです。で、人の一生を考えたときに、一部分だけ、例えば子育ての部分 だけを切り取ったり、もっと細かく言えば、年齢で区切られたりだとか、発達で区切られたりだとか、行政でいうところの縦割りで解決しようと思っても、でき ることではないと思います。いろいろな問題が絡み合っているからこそ、NPOだったり、行政が連携していくことが重要になってくると思っています。
それぞれの分野で活動しているNPO同士も、今回のように、ほんとにお互いの範囲を超えて、新たなつながりをもって、それぞれの活動の大小にかかわら ず、社会に発信していくことが、多くの人にその活動の価値を伝えて、広く参加を呼びかけることが必要だと思います。行政とNPOや、県民との関係も、上か ら下への一方向的に施策が下ろされるのではなくて、一人ひとりがほんとにやりたいことを実現できる社会、ほんとに必要なことが何なのか、どこに問題がある のかを軸に、お互いが見極める目を持って、行政の内も外も、行政内の中でも、横の連携ができる風通しのいい体制がともに連携して、協働していける開かれた 県政、だと思うんで、そう望みたいところです。
資料の3枚目ですね、図があると思うんですけど、そちらの方をご覧ください。彩の子ネットワークでは、誕生から介護まで、人の一生を支えるケアのネット ワークづくりを柱に置いて、様々な活動がそれを取り巻いています。彩の子ネットワークがしっかり担っていくというベースがありながら、主体となっているの は、一NPOでも、行政でもなく、一人の声から生まれた、これをやりたいが事業になって、参加者がアクションを起こしていく流れを、それぞれが支え協働し ていける横並びの関係です。それぞれの事業は実行委員会であったり、推進室が中心になって、誰でも、いつからでも、どこからでも参加できる、開かれたネッ トワークとなっています。常に同じかたちにはとらわれず、その時々に応じたテーマだったり、望まれる内容を模索、開発していく姿勢、それはすべての人の可 能性を開いて、それを応援する行政だったり、NPOをいずれは支える人たちが育つ地域となり、知事のおっしゃる「NPO立県」の実現にもつながっていくの ではないかと思います。
具体的な事例として、昨年、私どものほうで、埼玉県と協働で行った「彩の子育て100日ふれあい事業」では、県内13か所の地域で、子育て中の母親を 中心に自分たちの望むことを声にして実現していきました。子育てだけのことをやっていても解決できないと、様々な団体に自ら積極的に働きかけて、関係をつ くって、新たなネットワークの構築への一歩となりました。各地域の事情に合わせて、それぞれの速度で、地域の人々が担っていく流れを、彩の子ネットワーク が支え、ともに考え、行政とともに見守り応援しました。
様々な問題を抱えて、なんとかしたいと、今日ここに、こんなにたくさんの方々集まったんだと思いますけれども、その問題を、知事はじめ行政の方々が しっかり受け止めて、ともに担っていってほしいんです。そのテーマに深く取り組んでいるNPOを信頼して、協働で取り組む姿勢を示してほしいんです。私た ち専業主婦と言われている母親も、何も問題がない人だったり、子育てできて幸せな人と言われます。しかし、それは裏返すと、しっかり子育てだけをしていな さいと、社会の一員としても扱われず、一人で子育てを抱え込んで、大変と思っていても声を出すなと言われているように感じている方がたくさんいらっしゃい ます。それは問題のない人なんでしょうか。それを抱えている人は、切実に訴えていれば、それが解決していかなければ、ほんとに生きていくことさえも困難な 問題なのだと思うんです。問題のある人、ない人、問題の大きさ、分野ごとの問題って分けられません。私たち母親が、様々な人々が考えてる問題を、自分のこ ととしてとらえて、社会の一員としての意識をもって、自分自身の声を社会に発信していくこと、アクションを起こしていくことか始めること、子どもたちにつ たえていくことが、これからの社会を変えていく大きな一歩になると思って活動しています。今の時代をともに生きる人々が、行政、NPOとともに、手を携え て取り組み、解決していくことが必要なのです。知事には、この一人ひとりの声から生まれたNPO活動を、これからも継続して支援していただき、意見や情報 の交換、ともに考えていかれる場を持っていただきたいと望みます。以上です。●赤石 ありがとうございました。では、知事、今のお二人の発言に対して、具体的な話もありましたけれども、ご見解いただければと思います。よろしくお願いします。
●知事 草加市の調査依頼というのは、大変すごいですね。草加市、進んでますね。旧大宮土木事務所のことに関しては、どんな感想だったんですか。
●高橋 私、行けなかったんです。
●知事 誰か会場で行った人は・・・。逆に聞きたいんです。
● 会場の参加者 行ったんですけど、第一印象は遠い。私たち、学生が多い団体なので、やはり学生が来やすいということでは、じゃあ20分歩いて来てねと言う のは、なかなか難しいんですね。あそこの周りを拠点に、車で使用するという団体にはいいかなと思ったんですけど、学生は散らばっているものですから、少し 悪い環境のところかなと思います。
●知事 分かりました。取りあえずということで、いい場所がもちろんあれば、それに越したことはないんですが・・・、なかなか・・・それはそれで考えたいと思ってはいます。
お話を聞いてて、とっても、高橋さんのところは、すごく実績があるから、どんどん依頼がくるんでしょうね。そういう活発な活動が、行政の縦割りだとか、 ある意味では、横の連絡の悪い部分だとか、そういうのを打ち破れる一つのきっかけになればありがたいなあと思いますね。みんなそれぞれ一所懸命やってられ る訳ですよね。それから、行政のおごりみたいなこともありましたけれど、そういうのを、やっぱり、現にいろんな活動をしている人たちが、指摘してあげると いうんでしょうか、そうすると、もっと行政も、市民のニーズというものを把握できるようになるのかなと思います。
ただ、若干、県は限界があるのかなあと思っています。やっぱり、市町村が基本的な計画の部分をやっていますので、県というのは、若干、中二階のようなと ころがたくさんありまして、もちろん県が独自に持っている権限は現場にはないわけじゃありませんが、基本的には、現場は市町村にありますので、少し限界が あると思っているので、私は、いずれ県はなくした方がいいと思っております。
彩の子ネットワークのことに関して、サーッと読み上げられましたので・・・、思いはいくつかあるんですが、一言でいったいなんだろうという部分をお聞きしたいなと思うんです。●末吉 やっぱり、上から下にということではなく、ともに協働してやっていけることが必要だと思います。
● 赤石 ありがとうございました。2番目のテーマはですね、具体的なということで、第2部では、たっぷりまた、紙に書いていただいて、聞いていきましょう。 第1部の最後は、西川さんの方から、今度のテーマは、これから先のことを考えて、政策立案過程への市民参加だとか、協議の場とか、そういったことについて 話してください。
3) 行政(県庁)の政策立案過程の市民(NPO)参加(情報交換、協議の場など含 む)について
(NPO法人さいたまNPOセンター 西川正 事務局長)●西川 みなさん、こんばんは。
今、ここにいらっしゃる方も、皆さんを含めて、自分にとってすごく大事なこと、これが問題だと思うことがあるから、それぞれの活動をしてらっしゃるんだと思います。それぞれにとっての公益があるということなんだと思います。
このことについて、こんな話があります。私は一番最初に就職したのが、学童保育だったんですけれども、そこで、ある子どもが石を投げて、フロントガラス を割っちゃたんですね。そのときに、その学童は父母で運営してましたから、みんながですね、その弁償を誰がするかということで、「あれは親が預けているだ けなんだから親が弁償するべきなんだ」、もう一方の親は、「いや、学童でみんなで育ててるんだから、みんなで弁償すべきなんだ」みたいな話を、延々と何か 月もやるんですよ。で、それは何でかなー?この人たちはいったい何なんだろう?と私はすごく疑問だったんですけれども、だんだん分かってきたことは、学童 の人たちはみんな、預けないと働けないとか、みんなで子育てをしたいから来ている人たちなのですが、それぞれの人にとって、学童という場として一番大事な ことは何なんだろうということを、「私はこう思う」「私は違う」というようにそれぞれが思うということを、みんな出し合っていたんですよね。それが、 NPOなのかなと今なら思うんですけれども、やっとNPOという言葉ができて、はじめてNPOって、会社とか行政と一番そこが違うんだなあとわかってきた んです。
もうちょっと言うと、自分が決めるから自分が動くということになるわけです。さっきも「上から下へじゃだめ」とかいろんな話がありましたけれども、自分 が決めないからやる気がないというものの象徴が役所というところかもしれないんだと思うんですね。もちろん役所は大きい組織でもあるので、なかなか大変だ なというのもわかりますが、個人個人の方々思いとは別に、なかなか社会の流れに対応できないんだということでしょう。
でも、NPO研修とかを自治体職員の方とやるとですね、一番出てくるのが、「どのNPOが使えるのか、どのNPOが使えないのか」ということを言われる んですね。それは、そもそもNPOを知らない、あるいは、社会の課題の現場を知らないからということもありますが、もう少し言うと、「公益」、つまり大事 なことを決めるのは役所なんだと、決めた私たちがどういう評価で市民を見ればいいのかということを、みんな気にしてるんです。つまり、大事なことを決める のは自分たち、いい意味でも悪い意味でも、そう思っていらっしゃるという気がします。
これは、たぶん、知事の言う「官から民へ」ということにつながってきて、これまでの公益は役所が決めると、役所が決めてみんながやる、だから下請けに なっちゃうんだという話だったと思います。で、それをやめようというのが、たぶん、私にとっての「NPO立県」じゃないかと思います。公益は自分たちで決 めるもんだろうと。だから、政策立案への市民参加というのは、行政も、NPOも、市民の方も集まって、ある問題に対して何が大事かということを、みんなで それぞれの立場で話し合っていくことで、みんながそれぞれ何をしたらいいか気づいていく、一番大事なものは何なんだということが分かっていく。それを 「NPO立県」と呼ぶんだろうと思います。
そこで、具体的に、二つ、さっき出てた基金という話、これについては、皆さんすごく関心があると思うんですね、これが一つと、それから、来年、5か年計 画の見直しをされるという話を聞いているので、5か年計画は、ここにいらっしゃる皆さん方の分野全部に関わることですから、各担当部局ごとにきちんと、閉 じたかたちじゃなくて、こういう開いた場で、自分たちはこう思うということをお互いに聞き合っていくような、行政の方は行政の方の立場を話し、NPOは NPOで見えてる現実をそこで話して、共有をして、何をしなくちゃいけないか、誰がやればいいのかということを一緒に考えるような、つまり、市民参加なん ですけれども、それを、政策立案の中に入れていっていただきたい。この二つ、基金の問題と、5か年計画の見直しの問題に関しては、是非、市民参加で、ある いはNPO参加で、当事者が参加して決めていってもらいたい。
そうすると、たぶん、皆さん方が自分のできることを見つけて、私も含めてですけれども、私のできることをしていこうと、そうすると、基金も一緒につくりましょうということになるのかなあと思っていますので、是非、この点よろしくお願いします。●赤石 ありがとうございました。ともかく、いろいろと新しい時代に入ってきたんだと思いますが、皆さんからの関心があるものは、いろいろご意見を関連を通して質問をしていきたいと考えます。その前に、知事から、今のことについて見解をいただければありがたいと思います。
● 知事 分かりやすかったと思いますね。自分が決めるから自分が動くと。今、公益を決めるのは、財務省だということになってますね。だから、どこを税額控除 するかしないかを決めるのも、財務省だと。そこに間違いがあると。基本的には、金を出す人が決めればいいんで、自分が公益だと思うものが公益なんですね。 残念ですけども、公益というのも、みんなで決めたら、なかなか、どこが公益か分かんなくなっちゃうんですね。それぞれの思いを、公益だと思って頑張ってる と。そして、それに賛同する人たちが増えたら、ますます、その公益は広がっていくと、私は思っていまして、たぶん、皆さんが賛同しないようなことは、ある いは、仲間が集まらない、お金が集まらない、というのは、思いは強いかもしれませんが、必ずしも十分な肥やしになっていないのかもしれませんね。より大き な公益、より広い公益になってれば、そこに、お金も集まる、人も集まるというふうに思っていますので、そんなお金も集まる、人も集まるから、ますますその 公益が広がるというのが一番いいんじゃないかなあと思ってます。私は、税額控除の仕組みをですね、NPOでやらない限りは、結局、役所はそれを利用して、 支援するからとか、お金を用意するとか、助成するとか、そういう話になってきて、何となく、NPO側も、金くれとか、助成してくれとか、何とかしろとかで すね、いつのまにか、自分たちでやろうとしたことなのに、何してくれという話になっていくのかなあと思ってますし、役所側も、そうい意味で言えば、公益の 判断は役所だから、できたら手伝ってほしいというような、上から下という今までのことではないんですが、どうしても補完作用になっていくのかなあというふ うに思っていますので、できるだけお互いに補完して、補完の補の方はイヤですから、できるならば自分が主人公になりたいのが人間社会だと思いますが、そう いう仕組みをつくったらいいのかなあと思っております。
私が、実は、基金の話をしたのは、寄付控除ができないので、県が出資する基金であれば、そこが寄付の窓口になってですね、それを元金にして、例えば、 さっき大宮の土木事務所で、基礎的なところの確保だけはするとか、スタート・ダッシュのときだけは少し支援をさせてもらうとかですね、まあ新しくないとい うのが実態なんですけども、そうしないと、なかなかNPOにならないような気がしますので、そういうイメージが少しありまして、今、事務方でも、どんなか たちが一番いいのか、研究しておりますので、みなさんとご一緒にやっていると思いますけれども、私自身が、そこの部分を研究する時間がありませんので、時 々報告をいただいて、基金の形がいいのか、違うかたちがいいのか、言葉にはとらわれるつもりはありませんので、文字としては基金という言葉を出しました が、要するに、イメージとしては、財務省がじゃましている寄付控除の世界を、何かどこかでうち破れないかなと、これが自分のイメージです。基金に関して は。
それから、5か年計画の見直しですね、確かに、ここまで私たちにイメージがなかったかもしれません。NPOの。審議会的なかたちで意見を聞くということは、当初の念頭にも十分にありますし、いろんなかたちで、またご意見を聞くかなどしていくと・・。
今の意見だと、各分野ごとに、全部、NPOの皆さんと意見交換しろというような・・●西川 NPOだけでなくてもいいんです。
● 知事 ええ、各分野ごとに、やったらどうだという提案ですね。そうですね、少し、それも、研究させてください。やりましょうという話が、それで、途中でや り直しがきかないと言われてもおこられちゃうんで。意見を聞くと言うことはいいことで、どんな仕組みがあるのか、今までどんなかたちでやってきたのかを含 めて。モニターもありますし、結構、モニターの皆さんも、OB会などつくって活発なんですよ。とてもよくやっていただいて、いろんな意見をいただいて、例 えば、「彩の国」というネーミングをどうするかということで、私は別に構わないんじゃないかと、知事が変わるたびに変わるんじゃ、印刷屋さんは喜ぶかもし れないけれど、それ以外の人は困るだろうと思って、いいんじゃないかなと、しかし、念のために、モニターの方や、関係団体の方にアンケートを取ったり、い ろんな調査も最小限やりました。ただ、多くは、固定化しているので、引き続き、「彩の国」というネーミングを使っていいんじゃないかなと思っています。今 のところはですね。
そういう意味での意見を交換する場に対しては、お約束できると思います。ただ、どんなかたちで、分野ごとに全部やっていくとなるとなかなか大変かなと思 いますので、特に、NPOに関わる、市民の声をよく聞いた方がいい分野に関しては、そういうことを考えたいなと思います。●赤石 ありがとうございました。それでは、ここで、一旦、休憩とさせてもらいます。皆さん、どうぞ、提案・意見を紙に書いて事務局まで出してください。
○「提案」をもとに会場との意見交換
●赤石 皆さんから、たくさん、ご意見をいただきました。ありがとうございます。このことについて、こちらで少し整理をして、知事にお聞きし、知事からご見解をいただきたいと思います。
その前に、主催団体に入っておりますが、二つの分野を代表して、行政との関係で活動してきた団体が参加しておりますので、2、3分で恐縮ですけれども、 ご発言をいただきたいと思います。最初に、埼玉国際協力協議会の尾嶋さん、国際分野のことを通した活動について、行政との関係をご紹介してください。● 尾嶋 こんばんは。埼玉国際協力協議会、通称、埼玉NGOネットと申しておりますけれども、埼玉県にある国際関係のNGOのネットワークです。私どもは、 1995年以来、行政と非常に協働をうまく行ってきているなと、自負しています。と言いますのは、一番最初の1995年に、彩の国さいたま国際協力フォー ラムというのを協働で行ったのがきっかけで、埼玉NGOネットができたんですけれども、それ以来ずっと、それが基本になりまして、県の国際課と、それか ら、国際関係に関しましては、埼玉県国際交流協会というものがありますので、そちらと、私どもの埼玉NGOネットの三者で、その後もいろんなことを、協働 で行ってまいりました。フォーラムを行った結果として、だんだん一緒に顔を合わせて話し合っているうちに、信頼関係もできましたし、果実として、三者協議 会というのが定期的にずっと続いているんですね。
先ほど、知事は、分野別にこういうことをやっていくのは大変だろうとおっしゃいましたけれども、別に、国際課だけが暇なわけではないと思うんですけれど も、非常にきちんと定期的に協議会が、今は、隔月で行われているんです。やっぱり、アンケートを取ったりとか、調査を行ったりもいいんですけれど、それだ けでは、なかなか出てこない生のお互いの声が聞き合えますし、それがほんとに国際関係の施策に活かされているのではないかなと、私どもは思っています。是 非、そういう意味では、いろんな分野で、こういうことが実際に行われていくといいなと思ってます。ただ、私どもが今足りないなと思ってますのは、国際をや りながらも、外国籍の子どもの教育の問題であったり、あるいは、「総合的な学習の時間」における国際理解教育にまで広がっていますので、そうなると国際課 だけではなくて、そこに教育委員会も入っていただかないと、ほんとの意味の協働がやっていけないかなと私どもは思っていまして、今、教育委員会にも声をか けて、是非、協力してくださいというふうに声をかけているところです。以上です。●赤石 ありがとうございました。それではですね、いろんなこと、次から次へと来ますが。次はですね、環境分野で活動をしている荒川流域ネットワークの恵さんから、行政との関係についてご紹介ください。
●恵 こんばんは。ただ今、ご紹介いただきました、荒川流域ネットワーク代表の恵と申します。
環境の団体にとっては、いろんなパターンの協働があると思います。特に、源流から東京湾まで、流域を見ていますと、大規模に集積している都市の市民は、 自分の流域の資源を理解をして、その資源を活かし使うことで、源流域を活性化できないかと、そういう活動をしているとき、その中に、例えば、水利権税と か、森林税とか、そういうかたちでサポートするというほかに、森林資源を、除間伐材を含めて、きちんと、大消費地、東京へ向けて、その入り口にある埼玉 が、資源として活用できる経済メカニズムの方も、復興できないか。何もかも、税金やボランティアや、善意でやれるのはちょっと限界があるので、その経済メ カニズムの復興の立ち上げに際して、公共事業的に、例えば、小中学校や公共施設できちんと木を使う流れをつくるとか、あるいは、市民がその材を少々始めは 高くても買い支えていくような、その場合には時期を限って支援できるとか、そういう意味で、単に埼玉がここにあるということではなくて、国土の中で位置し ている埼玉ができることを、きちんと流域的な視野で考えられないかなということを考えました。
これをエコ・プライドと称します。エコロジカル(生態学的)に流域を支え、また、エコノミカル(経済的)にも大都市:大消費地に集積する市民が少々高く ても買い支えるというような誇りを育てたいと思います。そのことを配慮して流域を捉えること、それを流域経営としています。その辺のサポートに関して、埼 玉県が率先的に、流域資源を活かすということを考えていただけないでしょうか。
そのために、それを支える人として、絶滅危惧種ミズガキ(水辺で元気に遊ぶ子どもたち:アクア・キッズ/この言葉の提唱者は、淡水魚の研究者 君塚芳輝 さん)を復活させて、つまり、水辺で遊んでいる元気な子どもたちの、ある種のセンスのある環境マインドのある人種として定義しますと、そういう子どもたち を元気に復活させたいという視点がありますので、いろんな角度での連携に関して、是非、ご支援をいただければと思ってます。● 赤石 ありがとうございました。それではですね、まだ、たくさんお話をいただきたいところなんですが、皆さんから85枚、意見をいただきました。時間の限 りがございますので、ほんとに勝手ながら、私たちで大まかにまとめさせてもらったものを、要約して読み上げますので、それをもとに知事からお話をいただけ ればと考えております。
順不同で申し訳ありませんが、まず、大きな枠としては、「NPO法人がいきいき意見が言える行政」、あるいは、「NPOとの協働にふさわしい行政になる ために、行政の仕事のしかたを変えることが必要ではないか」とか、「行政との真の協働の中では、ほんとに安価な代行業者、下請け業者ではないかたちの協働 のあり方をどうしたらいいのか」ということについて、改めて知事からのお話をお聞きしたいということが、たくさんの方からありました。簡単に、知事からお 話をいただければありがたいと思います。● 知事 そうですね、さっき申し上げたと思いますが、NPOは参加した人たちが公益だと感じたら、いわゆる公益なんですね。それで、行政の方は、公共とか公 益ということを、選挙で選ばれた議会だとか知事が感じるところで、それが公益になると。じゃあ、どう違うのかと言うと、いくらか、議会でならしたり、部局 の調整とかでならしているんで、精鋭化されていないような気がします。役所の言うところの公益と言うのはですね。どちらかと言うと、トゲがもう取れてし まってると言うんでしょうか、その分だけ、思いが十分伝わらないような気がします。比較的、Aの方にも、Bの方にも、Cの方にも、少しよく思われるような 仕組みと言うんでしょうか、利害が調整されたかたちでの公益と。それが、NPOというのは、皆さん参加した人たちが公益と思っているから、そこに参加する んで、ほかの人から見れば、公益だとは思ってない部分があると思いますよね。
それから、行政は、たぶん、基本的に自分たちが考える公益の部分で、NPOやNGOの皆さんと、そこで協働関係ができればそれでいいと思ってるでしょう し、むしろ、言葉は協働でも、実質的には官ぐらいの気持ちでいると思いますね。それは、これから成熟していく過程の中で、本当に協働になるのかなというふ うに思います。できれば、役所だって、役に立つところですけど、余り役に立たないところですから、役に立たないところになったときに消滅するぐらい、役に 立ってれば存在すると。しかし、役に立たなくても存在してるというのも事実だと思います。できるだけ、さっき言ったように、私は、寺銭が少ない仕組みが一 番いい仕組みだというふうに思っていますので、できるだけ、NPOや市民の皆さんが参加して、寺銭の少ない、そういう行政の仕組みをねらっていくのが一番 いいと思っています。なんでもかんでも手を出して、緩やかにオブラートで包み込むような、そういう行政になってはいけないなあと思っておりますので、極め て単純な、行政ができれば一番いいなあというふうに、私自身は思っていますので、できるだけ、税金というのは市民が決める、つまり、県に納める税金の一部 をNPOに参加する人たちが決めると、自分たちが好きなところにお金の一部は使うという社会が一番いいんじゃないかなと思っています。そうすると稼ぎがい もありますので。例えば、税金をもし10万円納めるんだったら、そのうちの3万円は違うところに納めても構わないと。そして、たくさん、そういう3万円が 集まる団体が、もらっていい団体じゃないかなと、そんなふうに皆さんも思って、そういうのがどんどん大きくなっていけば、役所というのは絶滅で、なくなっ ていくんじゃないかなという気がします。● 赤石 ありがとうございました。ちょっと関連してなんですが、しつこいようで申し訳ないんですが、知事は、埼玉県内でNPO、NGOの活動をもっと大事に したい、それはほんとによく分かるんだろうと思うんですね。問題は、それを、協働の一方の極にある行政の職員の皆さんが、なかなか理解をしてくれないと。 人も代わりますから、しょっちゅうね。そうすると、一から説明をしなくちゃいけない。もうちょっと、自治体が文字どおり協働できるような、自治体職員の皆 さんの意識を変えていく、知事としてのご見解があれば、協働ということでも結構ですので、一言お願いできればと思います。
● 知事 私が廊下で「おはようございます」と言っても、すれちがう職員があいさつをしないのがいっぱいいますから。ただ、もう、しつこく言ってるんで、知事 が廊下であいさつするぞということだけは、広く伝わっています。すれちがわない人たちも、声をかけ、なんか数が多くなってきてるような気がします。大きな 声で反応する人たちが。こっちが大きな声で、これでもかこれでもかというふうにやっていますので、お客さんも含めてですね。しかし、お客さんにも、そうい うあいさつができない職員がいるということも事実でありまして、大変失礼な話だと思っています。県民の税金や、あるいは日本国民が出した税金の一部を交付 税とかでいただいたりしているので、それこそ、お客さんが入ってくれば、ニコニコしてあいさつしたり、対応するのが、私は当たり前のことじゃないかなと 思っていますので、当然、日程が許す限りですね、少々おっかないなと思っても、こうして私出てきております。だいたい、えらそうなことを言っても、おっか ないから、出たがらない人が多いんです。言ってることとやってることを、一致させないといけないというふうに思ってますので、勇気を出して・・・、だいた い、普通に行けば、これ、日程に入りません。逃げますから、知事が。職員も逃げますから。私は逃げないと。逃げたくないと思ってますので、一所懸命対応し たいと思ってますが、職員の皆さんも、はじめての概念ですから、このNPOというのは。私たちが当選して間もない頃、河村たかしというのが、わあわあ言い 始めまして、あっという間に広がってきたのが実情ですから。この10年ぐらいの概念ですので、分からない部分もたくさんありまして、正直言ってですね。ど こまでがNPOで、NPOとボランティアの違いはどうなんだとか、分からない部分は出てきてると思います。そういう部分で、役所の方の戸惑いもあることも 理解していただきたいというふうに思います。私も役所のトップですので、多少、かばわないとですね、言いたいこと言ってると、何が言われるか分かりません から。かばいたいとは思います、少しはですね。ただ、こういうことをずっと繰り返して、いい関係ができるのかという感じもいたしますので、是非、いろんな 形で提案をしてもらって、なかなか反応が鈍ければ、ホームページから直接私のところに届きますので、ここでこういう対応をしたらこんな反応しかなかったと いうようなことをですね、悪口でも構いませんから。ホームページやファックスで私のところに届くようになっていますので、私が最初に見るようになっていま すので、大いに窓口のおかしい部分とか、気になるところは言っていただいていいと思います。ただし、余り長文にしないでいただきたいと思います。できるだ け、短めに。
●赤石 ありがとうございました。具体的なご提案が ありますので、ご見解をお願いします。さっき知事のおっしゃった税のNPOへの還元と関連するんですが、「埼玉県の、例えば、税収分の10%をNPOが担 うのはどうなのか」とかですね、あるいは、「公共事業もNPOを活用する」と。ただし、公共事業という場合には、コストダウンの問題とか透明性の問題と か、いろいろありますが、資金の活用ということからNPOの関係で、知事のご見解をお願いします。
● 知事 要するに、公開して入札とかを求める前に、NPOも資格のある団体にしろということかなと思いますので、それは、技術者だとか、そういうのがあれ ば、当然、検討されるべきだと思いますね。ただし、非営利法人ですので、営利を求めてやっている人たちと、どういう競争関係にするのか。そういう意味で言 えば、今言った、一定程度の額をですね、非営利のNPO同士で競争するとか、そういうかたちにしないと難しいのかなという感じがしますが、それも、これか ら研究する課題なんでしょうね。
●赤石 ありがとうございまし た。知事も率直に、これは分かるがこれは分からないと、正直におっしゃっていただいて・・・。実は、こういうご提案があります。「市民とNPOと自治体と 一緒に、実態調査を丁寧にやってはどうか」。調査も一緒に、また、そこから新しい方向を出せるようなことを考えたらどうかというご意見ですが、これは、い かがでしょうか。
●知事 調査の中身にもよるんでしょうけれど も、現場を踏まえないと分からないようなことに関して、現場に職員も走ったりしておりますけれども、話を聞いたり、一緒に見るということは、大事なことか なというふうには思いますね。例えば、環境問題でも、現場に行かないと分かんないですからね。
●西川 だいたい、コンサルタントに頼んで、調査よろしくねという感じで上がってきて、県庁の中だけで、ものを決めているという感じがするんですけれでも・・・。それを、市民と一緒に調査すると、現場の職員も市民も学べるのではないかと、そういう意味だと思うんですが。
● 知事 そうですね。建物とかね、そういうのも、一定の流行があって、なんか似たような建物だなと思うと、市庁舎とか、同じ人が建てているとか。しかし、い ろいろ議論があると思いますので、多分、どの分野でどう効果があるかイメージがわきませんが、一緒に調査をするというか、とにかく、使う人たちの意見を聞 くということなんでしょうね。何かやる場合。あるいは、現にいる人たちの意見を聞くということなんでしょうね。
● 赤石 ありがとうございました。事務局から80余りのうち、これ、是非やってほしいというのが・・、私もなるほどと思いました。ある意味では、最近、 NPOが取り入れてる分野なんですが、「子どもの参画」ということ。子どもは、施策の常に対象者だったんですが、そうではなくて、子どもが、可能な限りい ろんな活動に参加できるような仕掛けや仕組みができないだろうかいう声がありました。知事、何か、子どもが場合に応じていろんな参加ができる仕掛け・仕組 みができないだろうということについては、いかがでしょうか。
●知事 具体的に何か出てませんか。
●赤石 杉並区のユース・プロジェクトというのがあって、子供の意見を取り入れようという例があるんだというのが、この方のご意見なんですけれども。
●知事 ご提案の方、どんな仕組みかお分かりですか。
● 会場の参加者 杉並のユース・プロジェクトは、私も、先日のイベントで、始めてプレゼンテーションでお聞きした程度なので、詳しく何がどうということまで は分からないんですけれども、区長との懇談をして、区の中で問題となっている環境問題とか、そういうことに対して、子どもとして何ができるだろうかとか、 学校に通う途中で道路にゴミが多いとか、そういう簡単なことなんですけど、区長とか区議会の方と一緒に子どもが話して、子どもとしての意見を言って、確か に、大人の方から見れば「そんなこと、子どもには」というのもあるのかもしれないんですけど、子どもには子どもの考え方があって、それを区長とか区議会の 方も理解してくださって、新しい条例の中に、子どもの意見を入れてくださったようです。
● 知事 どうもありがとうございます。杉並の山田宏区長は友だちですが、都議選に出たとき、125センチの目線ということをタイトルにしてましたね。125 センチですから、多分、子どもだと思います。そういう目線で見たらどうなのかという、我々は気づかないんで、そういう気づかないことが多いんでしょうね。 私たち、本当に。県の部分は、やや開発行政だとか、大枠の仕事が多いもんで、馴染みのない部分があるかもしれませんが、おもしろい考え方ですから、ちょっ と、山田さんに聞いてみます。どんな仕組みでやっているのか。
● 赤石 ありがとうございました。ということでですね、とうとう時間が来てしまいました。ほんとにたくさんの方から意見をいただきましたが、ほんのわずかだ け、具体的なお話を知事から伺った訳ですが、ありがとうございます。その他、たくさん、皆さんからのご意見、ご質問がありますので、放りっぱなしにしない で、知事あるいは関係するところにお渡しをして、お返しをするということにします。返し方はいろいろあると思います。ホームページを使ったり、かならずお 返しをしたいと思っております。
簡単なまとめですが、知事は、私たちが今日いろいろなことを申し上げたことについては、総論的にご賛成していただいている。問題は、その総論的に賛成い ただいたことを、具体的な施策でいかに実現するかということが、おそらく問われてくるだろうと。そのためには、今日、厚い熱意でご参加いただいた皆さん、 どうぞ、今日だけにしないで、これからですね、どういう仕組みで、NPO、NGO、行政が協働でお互いにいいものをつくっていくための仕組みは、これから お互いに提案していくことですが、例えば、様々なやり方で分野別の会合があってもいいし、あるいは地域別の会合でもいいですし、いろんなかたちで、今後も 継続して協議することを、私たちは提案したいし、また、知事にも、そのことについてご協力をいただきたいと思いますが、いかがでございましょう。●知事 はい。
●赤石 ありがとうございました。是非、よろしくお願いします。本当にありがとうございました。(拍手)
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